プライスアクションとは、インジケーターを介さずに「ローソク足の形そのもの」から相場心理を読む手法です。 本ダッシュボードは M15 (15 分足) のみでパターンを検出します。本記事では、各パターンの厳密な数学的定義と、 なぜ「構造レベルに接触したときだけ」表示するのかを解説します。
なぜ M15 だけなのか
本システムで M15 は「執行トリガー」の時間足です。上位足 (D1/H4/H1) で方向と構造を固め、最後に M15 のローソク足で 「いま入るか」のタイミングを計ります。だからプライスアクションは執行 TF である M15 に限定し、他の足では検出しません。 あちこちの足でパターンを拾うと、かえって判断が濁るためです。
検出パターンと数学的定義
「なんとなくピンバーっぽい」ではなく、ヒゲと実体の比率で厳密に判定します。
ピンバー (反転を示す長いヒゲ)
| パターン | 定義 |
|---|---|
| ピンバー (ブル / 買い) | 下ヒゲ ≥ 実体 × 2 かつ 上ヒゲ < 実体 × 0.3 |
| ピンバー (ベア / 売り) | 上ヒゲ ≥ 実体 × 2 かつ 下ヒゲ < 実体 × 0.3 |
ブルのピンバーは「いったん下げたが、長い下ヒゲを残して押し戻された = 買い圧力」を意味します。 下ヒゲが実体の 2 倍以上、かつ上ヒゲがほぼ無い (実体の 0.3 倍未満) という条件で、形のはっきりしたものだけを拾います。
包み足 (エンガルフィング)
| パターン | 定義 |
|---|---|
| 強気包み足 | 当該足の陽線実体が、前足の陰線実体を完全に包含 |
| 弱気包み足 | 当該足の陰線実体が、前足の陽線実体を完全に包含 |
強気包み足は「前の弱気を打ち消して上回る買い勢力の出現」を示します。
インサイドバーと、そのブレイク
| パターン | 定義 |
|---|---|
| インサイドバー | 当該足の高値・安値が前足の範囲内に完全に収まる |
| インサイドバーブレイク | インサイドバー直後の N 本目で、その範囲を方向ブレイク |
| 3 バー反転 | 3 本連続の反転構造 |
インサイドバーは「エネルギーの溜め (収縮)」を表し、その後のブレイク方向に勢いが出やすいパターンです。
最重要 — 構造レベル接触時のみ表示する
ここが本システムの設計思想の核心です。M15 でピンバーが出ても、それ単体では UI に表示しません。
パターン検出 → 構造レベルに接触しているか?
接触している → ハイライト表示 (シグナル候補)
接触していない → 内部記録のみ (UI に出さない) 裁量での使い方
- 上位足 (D1/H4) で方向を確認 (BIAS スコア)
- H1 でエントリーゾーン (構造レベル) を特定
- そのレベルに価格が接触
- M15 でプライスアクションが点灯 → エントリー検討
- ATR を基準に損切り幅を算出
プライスアクションは、この流れの「最後の引き金」を担います。
まとめ
- 検出は執行 TF である M15 のみ
- ピンバー・包み足・インサイドバーをヒゲ/実体の比率で厳密に定義
- 構造レベルに接触したパターンだけを表示し、単体のノイズは除外
- 「構造 + 価格行動」が重なった点をエントリーの引き金にする
関連: 自動検出する構造レベル